高校まで卓球選手だった沢登香里(4年)が、自転車競技でインカレチャンピオンの座を掴んだ。沢登の挑戦は順大入学を契機に始まった。小柄な体格ながら、1年生の頃からワットバイクのスコアは、トラック種目の花形である女子500mTTの適性を示唆していた。2年生になると自転車競技には慣れてきたが、全国で戦うためのフィジカルには到達していなかった。3年生になると筋トレの努力が実を結び、競技力は全国の表彰台を争うレベルに到達した。しかし、試合経験の不足から、スタートがうまく切れず大舞台で失格となるレースもあった。そして迎えた2024年8月23日(金)、大学最後のインカレ女子500mTTで沢登は最高の走りを見せた。これまでになく安定したスタートと、彼女の持ち味である中盤からの加速で観客を魅了し、悲願のインカレ優勝を果たした。沢登が叩き出したタイム36秒557は順大の過去最速記録である。「大学から始めても日本一になれる」ことを証明した沢登は、大学スポーツの歴史に新たなページを刻んだ。
(文責:沼田心和)
Commentaires